コーヒーと映画
エスプレッソやコーヒーを飲みながら 観る映画は、なるべく上質なものを選びたい。逆にハリウッド映画を 自宅で観るならば、サウンドを消してBGVとして映像を眺めるのも 一つの手段だ。あなたにとって贅沢な時間を演出する映画を紹介する。
Vol.14 「モンパルナスの灯- Montparnasse 19」 / 監督:Jacques Becker
古いフランス映画は美しい。夭逝した画家モジリアニを演じるジェラール・フィリップ、
若きアヌーク・エーメ。苦悩と悲恋に満ちた短命な生涯を描く。作品の翌年ジェラール自身もモジリアニと
同じ36歳という若さで世を去っている。
死後、その作品の評価が上がる画家は歴史的にも多いが、作品につぎ込む情熱だけで生活し、
挙句、限られた生涯を行き急ぐ人生とは、どうだろう。長生きする人生より輝くのだろうか。
刹那的で惰性的に生活している、我々現代人は、作品から何かを触れることができる。
1958年作品。
Vol.15 「シェルブールの雨傘」 / 監督:Jacques Demy
徹底して登場する台詞全てが歌曲。だが、これこそ
ミッシェル・ルグランの世界を楽しむ最高の作品。
かつて情熱的に結婚を誓い合った恋人も、やがて戦争が終息しても、結局結ばれることが
なく終わる悲劇的だが、現実的な人生の機微を運命的に描く。心を突く哀しいラストシーン。
多くの視聴者は、自身の人生経験を投影し、涙が溢れて不思議と悲劇からカタルシスを
感じることができる。
第17回カンヌ映画祭最高賞受賞。1964年仏作品。
Vol.16 「死刑台のエレベーター」 / 監督:Robert Redford
巨匠ルイ・マル、若干25歳でのデビュー長編作。
「ヌーヴェル・ヴァーグ」の先駆者であり、斬新な演出で観る者を惹きつける。
作品を鑑賞し、即興でレコーディングされたといわれる全編を引締める
マイルス・デイビスのモダンジャズ。リノ・ヴァンチェラ、ジャンヌ・モロー
の素晴らしい演技。徹底的に完成されたスリリングでドライな雰囲気。
都会の寂寥感に、完全犯罪というサスペンスを注ぎ込み、
全てが完璧に融合されて結晶化された最高の作品。1957年仏。
Vol.1〜Vol.3 , Vol.4〜Vol.5
, Vol.6〜Vol.7 , Vol.8〜Vol.10
, Vol.11〜Vol.13
Vol.14〜Vol.16

